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聖なる森

釈迦如来殿(パゴダ)
SHAKA NYORAI-DEN (PAGODA)

世界的に貴重なお釈迦様のお骨(仏舎利)と髪の毛(聖髪)を安置

パキスタン産の大理石で作られたこの釈迦如来殿(パゴダ)には、仏教の開祖「釈迦」のお骨(仏舎利)と髪の毛(聖髪)が安置されています。仏舎利は、旧セイロン(現スリランカ)のマヒンターレ寺院に安置されていたもので、1964年(昭和39年)4月に同国政府から贈られました。聖髪は、旧東パキスタン(現バングラデシュ)のブディスト・モナスタリー寺院に宝蔵されていたもので、1964年(昭和39年)9月に同国政府から贈られました。仏舎利と聖髪の二つが安置されているのは、世界的に見ても貴重とされています。

妙見菩薩像重要文化財
STATUE OF MYŌKEN BOSATSU

温和さと豪快さを併せ持った鎌倉時代後期の菩薩

妙見菩薩像は北極星または北斗七星を神として扱ったもので、個人の寿命や吉凶、自然の道理を支配するものとして信仰されています。現世利益(祈祷や念仏によって授けられる恵み)を叶える菩薩で、人の悪行や善行を見定める神としても信仰されています。この像は、1301年(正安3年 鎌倉時代後期)、仏師の院命によって造られました。海上安全、縁結び、安産、商売繁盛、開運のご利益があるといわれています。温和さと豪快さを併せ持った調和のある美しさは、数ある妙見像の中でも随一とされ、1950年(昭和25年)には、重要文化財に指定されました。院命による作品は他に知られておらず、美術史上、極めて貴重な作品です。美豆良と呼ばれる日本古来の髪型や、刀を意味する左手(ピースのような仕草)が特徴的です。(読売新聞社蔵)

聖観世音菩薩像重要文化財
STATUE OF SHŌKANZEON BOSATSU

一本の桧で作られた平安時代前期の菩薩

聖観世音は、人間を救うとされる六体の観音の一つで、六観音の中で唯一、一つの顔と二本の腕からなる観音です。この像は一本の桧から彫られた平安時代前期の作品で、京都の楊谷寺に永く安置されていました。東京・渋谷の観音禅寺を経て、よみうりランドに移設されました。1950年(昭和25年)に重要文化財に指定されました。量感と力強さをもつ平安時代前期彫刻の特色をよく示しており、膝を左に強く捻った体の動きも巧みに表現され、木彫りでは極めて貴重な作品です。

聖門
HIJIRI-MON GATE

京都御所にゆかりのある高麗門

京都御所にあったとされるものが、京都市にある臨済宗妙心寺派の塔頭寺院に渡ったと伝えられています。門の形式は高麗門と呼ばれるもので、本柱と控え柱に屋根が別々に架けられた特殊な形式となっています。控え屋根の鬼瓦には妙心寺の寺紋である「菊菱に八つ藤」の紋が見られます。高麗門は他に皇居(旧江戸城)の田安門、清水門、外桜田門、京都御所の蛤御門などに残っています。

地蔵燈籠
JIZŌ LANTERN

六道輪廻を浮き彫りにした地蔵燈籠

六地蔵は六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上)において人々の苦しみを救うという六種の地蔵菩薩のことで、この燈籠の中にある六角柱の各面に地蔵菩薩が彫られています。1964年(昭和39年)曹洞宗大本山總持寺より寄贈されたといわれています。

八祖師像
STATUES OF HASSOSHI

仏教の開祖師が勢揃いした八祖師像

仏教の主な宗派を開いて広く民衆を教え導いた祖師達の像で、かつて日本美術院彫塑部で活躍していた人達とスリランカの彫刻家ソーマ・パーラらが制作したものです。1964年(昭和39年)11月15日、良忍上人を除く七祖の像の完成除幕式が行われ、後に良忍上人が追加され、「八祖師像」となりました。

多宝塔
TAHŌTŌ

17世紀に創建された多宝如来をまつる塔

多宝塔は本来、多宝如来をまつる塔を指すもので、現在では仏塔の建築形式の一つとされています。本塔は17世紀に創建されたと推測されており、兵庫県播磨町の無量寿院にあったものが、実業家・原六郎邸、政治家・藤原銀次郎邸を経て、1964年(昭和39年)によみうりランドに移築されました。移築当初は、「観音堂」と称しており、その中に聖観世音菩薩像を安置していました。

十一面観音像
STATUE OF JŪICHIMEN KANNON

苅萱観音とも呼ばれる平安時代後期の貴重な菩薩

十一面観音は、人間を救うとされる六体の観音の一つで、頭部に十一の顔を持つ観音です。この像は一本の桧から彫られた平安時代後期の作品と考えられ、高野山苅萱堂に安置されていたものが、よみうりランドに移設されました。切れ長の目を持った、やや面長の顔、肥満気味の胸を張った体部が特徴で、その時期の作風の特色を示す貴重な作品です。

珪化木
SILICIFIED WOOD

2000万年前の植物化石

珪化木とは樹木の木材の部分が地層に埋もれている間に化石となり、地中の珪酸分を含んだ水が長い間にわたってしみこんだ結果、木質の部分がオパール(蛋白石)に変質したものをいいます。この珪化木は大分県西国東郡大田村で出土した高さ約 2.2m、幹まわり 2.9m、重量 2.5t の巨大な化石で、2000万年前のものとみられます。日本で最も大きな珪化木といわれ、1965年(昭和40年)によみうりランドに設置されました。